2009年6月15日月曜日

シリアスレイジ


 感染症にもいろいろあります。この作品はレトロウイルス(遺伝子情報を書き換えるウイルス eg.HIV)の感染によって生態系に変異が起きた後の世界を描いています。

 当初、治療法がないといわれたこの感染症のワクチンを開発するためにいろいろな人の活躍があったみたいです。後にレイスハンター(変異種採取者)と呼ばれる職業のさきがけとなった人達が、感染によって凶暴化した野生動物からサンプルの採取をし、その命がけの働きのおかげでワクチンの元となるサンプルが確保できます。この辺は作中ではあまり多く触れられていないのですが、作品の裏側では常にこのことが尾を引いてきます。

 それは読んでからのお楽しみということにして、ストーリー的には、、、

 完成したワクチンを摂取したことで、回復したレイスハンター志望の少年が主人公です。
 レイスハンターになるための実習に参加した主人公。そんな中、予期せぬ事態が発生します。ピンチから一人逃れた主人公が何を考え、どう行動するのか。
 ある職業が安定してくると起こる怠慢や組織の腐敗、それを正すために周りが見えなくなってしまう者、そんなちょっと深いところにも触れる感じの小説です。



(みっちぇる)

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