2008年1月29日火曜日

「医学のたまご」(海堂尊)



表紙イラストが可愛らしかったので思わず本屋さんで手に取った一冊です。

主人公・曽根崎薫はゲーム理論の研究者である父を持つ中学生。
歴史は誰にも負けない知識を持っているけれど、英語も、数学も苦手。
父が問題を作成した「潜在能力テスト」が実施され、
何度も何度も問題を目にしていた薫はすんなりそれを解いてしまい
全国一位の成績に輝くことになる。
そして全国の上位成績の子供のための特別プログラムとして
中学に通いながら東城大学の医学部で研究をすることに!?
普段は漫画雑誌が愛読書なのにいきなり宿題が分厚い医学書10冊!?
そういえば父は「何事も勝ちすぎるな」と言っていたっけ・・・

話が進むにつれ医学部での「大人の世界」の裏側が描かれます。
マスコミ取材の裏側、実験の経緯、論文の捏造・・・etc.
大人の世界の中で主人公がとる行動とは。

中高生対象の本で基本ストーリーは割と「王道ジュブナイル」。
作者は現役の医師なので面白医療小ネタも多いですし、
同じ作者の本の登場人物がちょっぴり顔を出していたり。
大人でも面白く読めると思います。
(「大人が読んでも面白い児童書」は大好きです)

将来医療関係の道に進もうと思う人。
何かに迷っている人。
勉強の合間に気楽に手に取ってみてください。

(美南アルファ)

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